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アジアにおける分散型汚水処理に関するワークショップが開催されました

11月20-21日の2日間、環境省主催の「アジアにおける分散型汚水処理に関するワークショップ」が当教育センターで開催されました。

本ワークショップは、アジア諸国における衛生に関するMDGs目標の達成を支援しつつ、水環境保全に寄与する分散型汚水処理システムの適正な普及に関する課題の解決に向けて、2つの重要なテーマ:1)汚水処理の普及における分散型汚水処理の役割、2)分散型汚水処理に関する制度・規格、に焦点を当てて議論を行い、各国の経験を共有し、今後取り組むべき課題や方向性について共通認識を得ると共に、アジアにおける分散型汚水処理の推進に向けて、各国関係者のネットワークの構築や連携強化を目指すことを目的としています。

今回のワークショップは、海外から7ヵ国(うち1カ国紙上発表)10名、国内は環境省をはじめ、日本サニテーションコンソーシアム(JSC)、浄化槽システム協会、その他関係者42名、計52名が参加されました。

初日20日の午前中は各国からオンサイト汚水処理の現状と課題について発表され、午後はオンサイトの制度・規格に関する発表が行われました。その後、 「アジアにおいて分散型汚水処理システムの適正な普及のためにやるべきこと」について、海外及び国内発表者によるディスカッションセッションが行わ れました。

ワークショップ会場では、参加者と発表者の間で発表内容に関する質問、コメントが多く交わされ、各国のオンサイト汚水処理の現状と課題について活発 な議論が行われました。

この日午後6時に環境省主催のレセプションが開催された。環境省廃棄物・リサイクル対策部梶原部長がご挨拶され、海外からの参加者並びに国内出席者 に歓迎の辞を述べられました。

翌日は海外参加者を対象に日本の浄化槽関連施設の視察が実施され、株式会社ハウステックの結城工場およびその近辺にある浄化槽の設置現場、国立環境 研究所のバイオ・エコエンジニアリング施設を見学しました。

今回のワークショップが成功裏無事終了しました。本ワークショップを通じて、アジアの各国のオンサイト汚水処理の課題がよりクリアになりました。今後、 アジアの衛生改善と水環境保全のために、各国がオンサイト汚水処理に関する情報を共有し、より緊密に連携し、オンサイト汚水処理を推進することを期待したい。

ワークショッププログラムと発表資料

開会式

発表者:倉谷 英和(環境省廃棄物・リサイクル対策部浄化槽推進室、浄化槽企画官)

センション1

分散型汚水処理の普及状況(1)
座長:竺 文彦(龍谷大学)
発表者:カズミ・アハンマド・アブサー(インド工科大学ルールキー校、准教授)
発表者:ヒダヤティ(インドネシア北スマトラ省環境保護局長)
発表者:プニタ・ヌウク・ナイド(マレーシア国家上下水道事業委員会(SPAN)、規格及びコンプライアンス課長)
発表者:ワリガ・サワイッタヨティン(タイ資源環境省、環境研究研修センター(ERTC)、環境専門官)

センション2

分散型汚水処理の普及状況(2)
座長:陳 梅雪(農村汚水処理技術北方研究センター)
発表者:郭 雪松(中国住宅と都市農村建設部農村汚水処理技術北方研究センター、助教)
発表者:河村 清史(元埼玉大学教授)
発表者:フラマン・ピエール(日本サニテーションコンソーシアム(JSC)、調整官)
発表者:ベトアン・グエン(ハノイ土木工科大学、准教授)

セッション3

分散型汚水処理の制度・規格(1)
座長:エルラー・ドルゲロー(PIA)
発表者:プニタ・ヌウク・ナイド(マレーシア国家上下水道事業委員会(SPAN)、規格及びコンプライアンス課長)
発表者:陳 梅雪(中国住宅と都市農村建設部農村汚水処理技術北方研究センター、准教授)
発表者:蛯江 美孝(独立行政法人国立環境研究所(NIES)、主任研究員)

セッション4

分散型汚水処理の制度・規格(2)
座長:蛯江美孝(NIES)
発表者:エルラー・ドルゲロー(PIA所長、 ドイツ)
発表者:マルチナ・デフレイン(PIA研究員、ドイツ)
発表者:楊 新泌(公益財団法人日本環境整備教育センター、調査・研究グループサブリーダー)

ディスカッション

アジアにおいて分散型汚水処理システムの適正な普及のためにやるべきこと
司会 : 橋本和司(日本サニテーションコンソーシアム)

ワークショップの開催風景および現地視察の写真

公益財団法人
日本環境整備教育センター
〒130-0024
東京都墨田区菊川2-23-3
TEL.03-3635-4880(代表)


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