浄化槽は、標準的な水の使い方を前提にその大きさや構造が決められています。
そのため、いくら専門の業者に保守点検や清掃を依頼しても、使用者側のこころづかいが欠けていては、浄化槽の性能を発揮させることができません。浄化槽法でも、「使用に関する準則」というものが定められています。特に、使用者側として注意すべきことは、次のとおりですから、よく守ってください。
そのため、いくら専門の業者に保守点検や清掃を依頼しても、使用者側のこころづかいが欠けていては、浄化槽の性能を発揮させることができません。浄化槽法でも、「使用に関する準則」というものが定められています。特に、使用者側として注意すべきことは、次のとおりですから、よく守ってください。
- 水を流しっぱなしにするなど、水の無駄使いはやめましょう。
- トイレではトイレットペーパーを使い、その他の紙(ティッシュペーパー)や紙おむつ、タバコの吸い殻などを絶対に流さないでください。
- 浄化槽上部を駐車場として利用する場合は、駐車場仕様の設置工事を行ってください。また、維持管理では、マンホール蓋を開ける必要がありますので、蓋の上や浄化槽の周辺にはなるべく物を置かないでくだ下さい。やむを得ず置く場合も容易に移動ができるようにしておいてください。
マンホール蓋は、臭気トラブルや槽内への転落事故を防止するため、必ず締めておきましょう。軽量蓋は、施錠ができる構造となっていますので、必ずカギをかけておきましょう。
- 浄化槽に付属している機器類の電源は切らないように、送風機の空気取り入れ口はふさがないようにしましょう。電源が切られたり、空気取り入れ口がふさがれた場合は、微生物が働かなくなり、最悪の場合、働かなくなった微生物を槽外に引き抜いて、新たに元気な微生物を種付けする作業が必要となります。
- 台所から野菜くずや天ぷら油(食用油を含む)をできるだけ流さないようにしましょう。特に食用油は、BODで表すとし尿の百倍以上も高いことから、流してしまうと配管の閉塞、悪臭、処理水質の低下の原因となったりします。なお、ディスポーザー使用に対応した浄化槽の場合は、野菜くずが入ることを前提に大きさや構造が決められていますので、安心してディスポーザーを使用してください。
豆知識
1人が1日に使う水の量は200~250リットルが目安で、1日あたり1.0~1.25m3の汚水を処理する能力を有しているものを5人槽と呼んでいます。戸建て住宅で、それ以上の水を使われる場合は、7人槽あるいは10人槽を設置しなければ、処理水の水質が悪くなったり、清掃回数が増えるおそれがあります。